僕は長岡。
ジョルジュってよんでくれ。
何の変哲も無い高校男児。身長165cm。体重は56kg。中肉中背、いたって健康。メンタル、フィジカルどちらでも。
好きな教化は国語。好きな食べ物はプリン。好きな音楽はQUEEN。
でも一番好きなのは、おっぱい。
もし「三度の食事と、おっぱいと、どちらか選べ」って尋ねられたら、おっぱいを選んでお八つだけにするくらい、おっぱいが好き。
男も女も、おっぱいは大好き。若干女の子のおっぱいが好き。
男の人のおっぱいは、固くて、力強さがみなぎっててかっこいい。
でも女の人のおっぱいは、柔らかくて、形も千差万別で、やっぱりかっこいい。
つまるところ、僕はかっこいいものが大好き。だからおっぱいが大好き!
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
おっぱいが大好き。
そんな僕が注目しているおっぱいがある。始めて会ったときから運命を感じた。そのおっぱいは、クラスメイトのおっぱい。
神楽さんのおっぱい。
水泳部でスポーツ万能。いつも日焼けしている肌は、まるでチョコレートみたい。大きな瞳に勝気な眉毛。プールの塩素で髪がぱさぱさだけど、それがまたワイルドな感じ!
そしてその胸元の盛り上がり。
大きいよ、そりゃもちろん。でも大きいか小さいかは、関係ないんだ。問題はそのおっぱいがどれだけ幸せかどうか。おっぱいを見ると、その人が幸せかどうかすぐわかる。幸せなおっぱいは、触ってみたくなるおっぱい。触った人を幸せにする魔法のおっぱい。
こんもりと盛り上がった山の形。ふっくらした乳首。制服や、体操服の上からでも分かる、その個性的な形。幸せが一杯詰まっていそうな、そんな形。
でも当の神楽さんは、あんまり自分のおっぱいが好きじゃないみたい。それがきっと、みんなが神楽さんから、一本線を引く原因だと思う。自分のおっぱいが好きになれなくちゃ、他人のおっぱいも好きになれないよ!
出来たら僕が、神楽さんのおっぱいを幸せにしてあげたい。そうしたくなるくらい、神楽さんのおっぱいが好き。
でも僕はただのクラスメイトで、ちらちらと彼女を盗み見るくらい。勇気が無いな、僕ぁ! 一年間同じクラスにいたのに、一度も言えなかった。
「神楽さんのおっぱい、見せて」って。
意気地が無いよ、情けないよ! そしてそんなことで悶え苦しむのが、思春期の男の子の業って奴なんだろうね。
見るたびにドキドキするよ。彼女の笑顔。そして神楽さんの。
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
春はクラス替えの季節。なんでもいいから、神楽さんと同じクラスになりたかった。ドキドキしながら掲示板に向かう。
その結果は――。
やった! 同じクラスだ!!
とは言え、同じクラスになったところで、何が出来るわけでもないんだよね。あいかわらず僕は見ているだけ。彼女と、彼女のおっぱいを。
そんなこんなで二年生の一学期も過ぎ、何事もないまま夏休みを終えて、新学期が始まった時だった。僕はびっくり仰天した! 神楽さんのおっぱいが、変わっていたのだ。
え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ?!
何が起こったんだろう? 今までつん、としていたおっぱいが、優しく微笑んでいる。もちろん、あのたっぷりとした張りはそのままだ。いや、むしろ張りはよりきつくなった感じだろうか? 愛されている証拠だ。
そう! 愛されている証拠だ!
電気が走ったみたいな気持ちがして、思わずぐっと拳を握り締めた。みんなは気づかないかもしれないけれど、僕は気づいたね! 神楽さんは、いわゆるその、一夏の経験ってやつをしたんだ。間違いない!
この辺りでもかわいいって評判の、うちの女子の制服。その空の色みたいに青の下にかすんでいた、まだ見果てぬ山。その処女地に踏み込んで、今その征服者になった奴がいるんだ!!
かあっと頭に血が上る。畜生! どいつだ! いったいどいつが神楽さんのおっぱいを自分のものに!!
でもそんな怒りは、一瞬で消え失せた。
だってとても幸せそうなんだもの。神楽さんが。そして彼女のおっぱいが!
ほろ苦い気持ちで、僕は微笑んだ。よかったね、神楽さん。君の愛が、出来るだけ長く続きますように。そしてそのおっぱいが優しく扱われますように……。
だって僕が大好きなものは
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
あの衝撃の日から数日後、僕はひょんなことで彼女の恋の相手を見つけてしまった。
こんなこと書いたら、エロゲーみたいだっていわれるかもしれないけれど、これは本当のことさ。事実はエロゲーよりも奇なりって言うだろ? そもそもここからが本題なんだ。前振りが長くてごめんね。いいおっぱいは、余計な口は効かないのにね。
僕の家業は、按摩さんだ。それも特別な按摩、乙杯流震摩術の本家なんだ。古施術の中でもかなり異質なマッサージである乙杯流なんて、それこそ噂ですら流れていないような、裏の裏の秘儀。
でも裏の裏は表だから、ときたま僕らは仕事を頼まれることがある。時の権力者からも恐れられたと言う乙杯流だけれど、今では平和活用されている。例えば母乳の出にくいお母さんの乳の出をよくしたり、女性ホルモンが行き渡りにくい女性の乳力をあげたり。
はっきり言えば、僕はこの仕事に誇りを持っている。だって、おっぱいが幸せになるってことは、その人も幸せになるってことだからね!
でも間違えちゃいけない! 僕がおっぱい好きなのは、純粋におっぱいが好きだからさ。君ならわかってくれるよね。
それはともかく、僕はその日も仕事に来ていた。場所はラブホテル。仕事を終えてすがすがしい気持ちの僕は、これからどこに行こうかなんてかんがえていたところだった。
外はいいお天気の日曜日。金木犀のいい香りがどこからかただよってくるような、そんなうららかな秋の昼下がり。
彼女達よりも、先に僕が気がついたのは、偶然だった。ゆるやかにカーブを描いたラブホの廊下の向こうから、聞きなれた声が近づいてきたんだ。聞き間違えるはずはない。
――神楽さんだ!
囁くような小さな声。でも神楽さんの声だってすぐわかる。思わず僕はすぐ側の部屋に隠れたね! だって、こんなところでクラスメイトと顔をあわせたら気まずいだろう? ドアを開けるなり飛び込んで、そっと息を殺す。
そう! 驚くのはここからなんだ!!
「あれ? なんかこの部屋に、誰か入ってかなかった? 」
ドア向こうから聞こえる、神楽さんの声!
僕はぎょっとする。
この部屋は、神楽さん達が使う部屋だったんだ!!
どうしてこの部屋に鍵がかかっていなかったとか、そんなことはどうでもいい。僕は急いで秘密のトランクルームに逃げ込んだ。
トランクルーム?
ああ、ラブホの部屋には必ずついている、魔法の小部屋さ。そこから覗きプレイを楽しんだり、怪しい客を見張ったりする秘密の部屋。ラブホに勤めている人なら常識だけど、普通の人は知らないと思う。
息を殺して、僕はトランクルームから部屋を覗く。こんなこと、自分がするなんて思いもよらなかった。だって知識として知っていただけだもの。唾を飲むと、自分の唇がずいぶん粘ついているのがわかった。
「気のせいだよ」
「気のせいかな? 」
二人で言いながら入ってくるのが見える。神楽さんと入ってくるのは、一体どんな男だ? 神楽さんの恋人の声はハスキーな感じで、興奮のためか少し掠れている。
あ、と思わず声が漏れた。
信じられない!
だってそこにあるのは、一つじゃない。
大きくて弾力のある、二つの。
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
「神楽」
「え? もう……? ――はずかしいよ。いきなりなんて」
そう言ってはにかむ神楽さんの顔は、自分の恋人に向けられている。その神楽さんの笑顔に微笑するのは、男じゃない。とてもきれいな女の人。
それも驚く無かれ!
クラスメイトの、榊さんだ!!
榊さん。これは盲点だった。
中学の頃、裏で女番長として不良のトップに立っていたとか、スポーツ万能で本当はオリンピックにも出れる実力だったのに、年齢が足りていなかったため惜しくも選ばれなかったとか、噂のつきない榊さん。女性でも惚れてしまう、怪しい魅力を持った榊さん。
僕が彼女のおっぱいに目をつけなかったのは、その美しさに気づかなかったからじゃない。何故か僕の目に入らなかったんだ。
今から考えれば、きっとそれは今日のこの日があるのをうすうす感づいていた僕が、あえて榊さんのおっぱいを避けていたからだと思う。並みの男の子でも目を奪われる、美乳の持ち主の榊さん。その榊さんが微笑している。
ナイフみたいに尖っている榊さんが、あんな表情をするなんて思わなかった。優しい笑顔。それは全開の笑顔ではなかったけれど、とても優しくて、彼女のおっぱいにぴったりの笑顔だった。
そっと榊さんの手が、神楽さんの胸元にあてられるのを見て、僕はまず安心した。榊さんはわかっている。
「ふふ。神楽の、やわらかい」
「言うなよぉ。はずかしい」
はずかしい、と言いながら、神楽さんの声は甘い響きを伴っている。そして神楽さんもそっと榊さんのおっぱいに手を伸ばした。
「ん……く」
くぐもった声を出して、榊さんが目を閉じる。感じやすいんだね、榊さん。
でもおっぱいの摩り方は、実は榊さんのほうが上手だ。
神楽さんの揉み方は、乳首を中心に指先でいじる方法。これは快感が伝わりやすい反面、すぐに乳首が刺激に慣れてしまう欠点がある。
片や榊さんは、相手の服の上から、あくまでじらしぎみに指を動かす。これは相手が気づかないうちに、おっぱいに気持ちよさを蓄積していく方法だ。
「なんだよ、じらすなよぉ、さかきぃ」
「え? 気持ちいいの? 神楽」
「そ、そんなわけ、ねえだろお? そんなの、ちょっとおくすぐったい、だけじゃあん」
精一杯強がって見せる神楽さん。それなのに、ほらほら、唇から涎が零れてるよ?
「ああん、そんなの、かんじねえよ。さかき、さかきずるいよ、ずりい――」
「何が? 」
「ぜんぜん、よくないもん。へたくそ。さかきの、へたくそお」
かくんかくんと神楽さんの膝が笑っている。榊さんはそっと彼女の腰に手を支えて、ぎゅっと神楽さんを抱きしめ、深い深いキスをした。
「あむn……ちゅ……はあ、ん」
「まむまm――。ああ、ん。ちゅふう――」
抱き合い口付け合う恋人達。固く抱きしめあう両手。絡めあう足。快感を待ちわびて微かに震える身体。ダンスする舌と舌。そして柔らかな。
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
ディープキスの後で、ゆっくりと榊さんが神楽さんの服を脱がせていく。二人ともかっこいいジーンズで、神楽さんはオレンジ色で半そでのパーカー。榊さんは深緑のロングTシャツを着ている。
あまり胸元の目立たない、生地のかっちりしたパーカー。でも僕は見逃さない。きっとそうだ。あの揺れ方、そしてライブ感。期待ではなく確信だった真実が、今目の前で解き明かされる。
ああ! 神よ!!
ぐ、と捲れあがったパーカーの中から、ぽろりと零れ出たのは、神楽さんの生乳! 思った通り、今彼女はノーブラだったんだ。その事実を確認したとき、僕は榊さんの思慮の深さに感激する。
あれだけの素晴らしいおっぱいがあるのを知っていたら、すぐにでも手をのばしたくなってしまうものだ。それなのに榊さんは散々じらして相手の気持ちを高めた上で、あらためて神楽さんの生のおっぱいを曝したのだ。
なんでそんなに思慮深い榊さんが、パーカーの中にじかに手を突っ込まなかったのか? その疑問は、神楽さんの肌を見てすぐ氷解した。
――水着の跡!!
神楽さんのこげ茶色は、水泳部の練習でつちかった印だ。けれどそれはもちろん肌の出ている部分だけなわけで、あの紺色の水泳着の下は、日の光をあびていない。
今、めくりあげられたパーカーの中から現れたのは、象牙色のぬめらかな肌と、焦げ目のついた肩と首筋。そしてそこに盛り上がった乳房に、色素の定着していない乳首がちょこんとついていて、もちろんそれは勃起している。
「いやらしいね。神楽の身体」
「いやあ、やめろよぉ」
照れ笑いする神楽さんの首筋にキスをしながら、あらためて榊さんは神楽さんのおっぱいに手をかける。今度もソフトタッチで、触れるか触れないかのぎりぎりのところ。
「あ、あ、あああん。あああ、それ、それぇ。ら、めえ」
上ずった声が漏れて、とうとう神楽さんはベッドに腰掛けてしまう。それでも無言で神楽さんのおっぱいを撫で続ける榊さん。神楽さんは身体をひくひくさせながら、とすん、って榊さんの胸元に頭をもたれかけさせた。
「は――っ。はぁぁ――っ」
「ふー。ふぅ―――っ」
荒い息が交差する。神楽さんはお尻の先までくねくねさせて悶えている。じっとりとにじむ汗。もし榊さんが乙杯流で修行すれば、あっと言う間に段位を取ることが出来るだろう。
おっぱいのことを知り抜いている榊さんに僕は舌を巻くと同時、安らぎさえ感じていた。
――よかったね。神楽さん。
こんないい揉み手と出会えるなんて、そうそうあるわけじゃない。これなら神楽さんも、自分のおっぱいが愛せるようになるはずだ。
勿論それだけじゃなくて、傍から観ても、二人が申し分ないくらいお似合いのカップルだってことが、第一の理由なんだけれど。
安心したのに、何故か寂しい。
「あ、ふう……! 」
榊さんの手が急に止まった。
服の上から、神楽さんの舌が舐めている。じっとりと広がる涎。ときおりちらりちらりと見える白い歯。
「ふふ……。はかきぃ、かんじう? 」
「ん……、ん――ん。は、は、はぁっ」
榊さんが、こくんこくんと頭を上下する。そう、今神楽さんが必死にむしゃぶりついているのは、榊さんの。
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
オッパイオッパイ!
それから僕は、彼女達が愛し合う姿を眺めていた。二人がシャワーを浴びに行った時、僕はそおっと部屋から出て、こっそりラブホテルを後にした。
まさに眼福。
思い出すだけで、胸の奥から喜びがあふれ出る。オランジュリー美術館に展示されている、モネの睡蓮を初めて見たときと同じ感激。全景が全て睡蓮の、あの壮大さと美しさに触れた喜びに近い。しばらく僕は腑抜け状態だった。
学校でも、勉強や体育の途中で、ふと思い出すと、少しの間何も手につかなくなる。あの甘い思い出に心を飛ばしてしまうからだ。
ちょうどこの時もまた、ぼーっと二人のおっぱいのことを思い出していた。あの弾力と柔らかさと、美しさ。そんな中。
「おい、ジョルジュ」
空想の張本人に話し掛けられて、僕は息が止まりそうになる。どもりながら。
「な、なに? 神楽さん? 」
「幸せそうな顔してるけど、何かあった? 」
「あ、うん。まあね」
まさか、君達のおっぱいを思い出して、なんて言えないよ。でもそれを聞いた神楽が、そりゃよかったね、と笑ったから、流石の僕も赤面した。だってそれは君達のおかげなんだから。
でもなんで、神楽さんが僕に話し掛けたんだろう?
「ん? だってジョルジュさ、夏休み始まる前まで、ちょっと暗かったじゃん。どうしたのかな、と思ってたんだよね」
「え? 」
「だって去年も同じクラスだったじゃん。ちょっと気になって、さ」
その言葉だけで、僕の胸は一杯になる。
ありがとう。神楽さん。
「そう言う神楽さんも、何かいいことあったみたいだね」
「そ、そうかな? 」
今度は顔を赤くするのは、神楽さんの番だ。しばらく間があって。
「ま、まあね」
とはにかんだ。そのはにかみは、覗いていた時に彼女が榊に見せたものと同じで、僕はそのまぶしさに目を細めた。
きれいだよ、神楽さん。
そしてその優しくなった。
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
神楽さんへの気持ちが一区切りついた、ある日のことだった。
僕はまたおっぱいウオッチングのために、町をぶらぶらしていた。男も女も、自分の胸元をかっこよく見せるのは難しい。
――65点、72点、79点。
そっと点数をつけながら、僕は町を歩く。中々80点を越えるおっぱいが見当たらない。たるみすぎていたり、はりがなかったり、鍛えていなかったり。何よりカップルであるいているのに、二人ともおっぱいが幸せそうでないと、がっかりする。
力任せは無駄。余計な力を加えてはならぬ。焦らずじっくり付き合う。それが良いおっぱいへの道。今日はもう帰ろうかと思っていた、そんな矢先だった。
――99点、100点!!
あるカップルの側を通り過ぎて、その点数の高さに驚いて振り返る。見逃すはずが無い。
――榊さんと、神楽さんだ!!
二人は、僕のことには気づかなかったらしい。楽しそうに歩いている。
その姿を見て、僕は思わずついて行きそうになる。二人がどこに行くのか、興味があったからだ。幾ら恋人同士だからって、四六時中エッチをしているわけじゃない。二人の普段のデートを、僕は覗いてみたかった。
思わず踵を返しそうになって、慌てて僕は自分を押し留める。
何をしてるんだ、僕は!!
それは彼女達のプライベートだ。僕がやすやすと踏み込んでいいものじゃない。もし気づかれたらどうする? 彼女達は気づくかもしれない。僕が二人の仲を知っていることを。それは二人にとって、とても気まずいに違いない。もちろん僕にだって……。
――でも、もしかしたら、偶然を装って会って、お茶くらい一緒できるかもしれない。
その考えに、僕の心臓がドキンと高鳴った。
小一時間くらいなら、デートの最中とは言え、二人も付き合ってくれるかもしれない。お茶代くらいは僕もちで……。
こんなこと考える僕を、軽蔑しないで欲しい。僕だって普通の男の子。たまにはかわいい女の子と一緒におしゃべりしながらお茶を飲みたいよ。
意を決して、そっと彼女達の後を追う。結果的にこの判断がよかったことになるわけだけれど、この時僕はそんなこと知りもしないまま……。
とりあえず。
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
追っていった僕の前から、二人の姿は消えていた。一体どこへ行ったんだろう? まだそんなに時間は経っていないはずなのに――。
やっぱり虫が良かったかな。
都合のいい自分の未来図に赤面して、僕はやっぱり帰ろうと元来た道を帰ろうとする。その時、声が聞こえた!
「……めろよ! ――まえら」
危機を孕んだ、神楽さんの声!!
どこだ?!
町の雑踏は、そんな声はあっと言う間に飲み込んでしまう。意識を集中して、僕はその声の発信源を探した。
あそこだ!!
店と店との間の小さな路地。そこはちょっと見ただけだと、見逃してしまうような狭い入り口だ。その奥まったところに、人の影が見える。こっそりと忍び寄る僕。そして驚いた。
神楽さん! 榊さん!!
六人の男達に囲まれていた。おっぱいがだらしない男達。素行の悪さと品性の悪さが、母乳の代わりににじみ出るような連中だ。そいつらが二人を拉致したのだろう。僕は今、クラスメイトが強姦されそうな現場に立ちあっているわけだ!
「いいかげんかくごしろやあ、おまえら」
ありがちな脅し方に、僕は思わず苦笑してしまう。リアリティの無い台詞。その台詞が効果をもつのは、自分達が圧倒的な力の差を持っているからだ。
けれどもちろん笑うべき事態ではない。榊さんはどうしたのだろう? 彼女の運動神経なら、こんな奴らはあっという間に叩きのめせるだろうに。彼女の運動能力から推察して、それくらいは可能なはずだ。けれどその理由はすぐにわかる。
「犯してやっからよオ。俺のチンポ咥えて、よがってみせろよ」
ぎゃはははは、と下品な笑い。
後ろから羽交い絞めにされた、神楽さん。
そうか、人質を取られたから、榊さんも何も出来ないままなのか!
「く……! 」
歯軋りする榊さん。その身体から発する気は、優位を気取っている男達をも寄せ付けない。けれどそれも時間の問題だった。
「大人しくしろよ……」
一人の男が取り出したナイフ。自分達よりも榊さんの方が実力があると分かっているやつらは、そのナイフを榊さんに向けたりはしない。向けるのは勿論、神楽さんの方。
「てめえ! ゆうこときかねえと、こいつにぶっさすぞ!! 」
さっと榊さんの顔が青ざめる。ああ、彼女の持つおっぱいみたいに優しい榊さん。
「ほら、言うこと聞いて、そのでかいパイオツ出して見せろよ――」
「やめろ! 榊!! そんなこと! 」
「うるせえ! 」
膝が、神楽さんのみぞおちに叩き込まれた。ごふ、と息を吐いて、前かがみになる神楽さん。そのまま咳き込む彼女のおっぱいを、狂った男が力任せに揉みこむ。
なんて揉み方だ! この下手糞!!
「おらおら、感じるだろ?! どうだい俺のテク」
ぎゃははは、と笑うゲスども。彼らは本当は、自分達にテクニックが無いのを分かっている。分かっているから、美しい物を汚したいのだ。価値の無い自分の位置にまで、引き摺り下ろしたいのだ。
「わかった――」
肩の力を抜き、諦めたような榊さんは、そのままためらい無く服を引き上げた。ほれぼれするくらい、そっけない態度。てっきり榊さんが、怯えたり、怒りを見せたりするはずと踏んでいた奴らは、その全く色気のない行動に、一瞬ぽかんとした。
「ふざけんじゃねえぞ、てめえ!! 」
なんで自分の口から、こんな言葉が出たのか、彼には分かるまい。それはきっと失望なのだ。お前達など相手にしていない、と言う態度ほど、こう言う連中を怒らせるものは無い。
榊さんは、優しい。けれどいざ自分の身の回りを傷つけようとする者がいたら、全力で戦うことの出来る強さを持っている。今の一連の行動に、榊さんのそんな一面が垣間見えた。
当然、僕だってただ見ているだけではない。助けを呼ぼうかどうしようか、必死に考えている最中だったから。おそらくこう言うことは、自分の手で解決しないで、警察とかの手を借りるべきなんだと思う。本当は。
けれど僕がここを離れているうちに、取り返しのつかないことが起きたらどうすればいいのだ?!
かと言ってここで僕が出て行けば、彼女達はどう感じるだろうか? 強姦されそうになっている現場を、クラスメイトには見られたくないはずだ。とりわけ榊さんは、今そのおっぱいを剥き出しにしているし……。
と、一人の男がにたにた笑いながら、神楽さんに向かって言う。
「お! こいつノーブラじゃね!? 」
ノーブラノーブラ、とはしゃぎながら、男が神楽の服を捲り上げる。そこからぽろりとはみだす、形のよいおっぱい。
「ギャハハハハハハ。へんたいだよ。犯されてえんだ、やっぱり! えろいパイオツしてるもんなあ、お前ら。いいよ、たっぷりかわいがってやる」
榊さんの顔に、さっと緋が走る。慌てて二人の男が押さえつけ、もう一人の男が突きつけたナイフをより神楽さんのおっぱいに近づけた!!
「そこまでだ。お前達――」
現れた僕の姿を見て、彼らの動きが止まった。
「ジョルジュ! 」
「ジョルジュ!! 」
榊さんと、神楽さんが同時に声をあげる。思わぬ助けの姿に目を丸くして。だから僕は、奴らに言ってやったんだ。
_
( ゚∀゚)つ <美しいものを貶めんとする、愚弄男が……。
<そのおっぱいに触れることは、この僕が許さない!
突然現れた僕の姿に、連中は開いた口がふさがらない。
「なんだてめえ? 」
手の空いていた男が、ゆらゆらと僕に近づいてくる。身長は僕より頭一つ高い。口臭からはヤニの臭いがする。
「のこのこやってきて、正義の味方のつもりか? あーぁ? 」
刹那。
男はきょとんとした顔をして、「あひぃ」と無様な声を上げた。そのまま身体を落とし、だくだくと失禁する。あまりの快感に腰が疼いて止まらないのだろう。青草の臭いが立ち上った。失禁と同時に、盛大に射精したのだ。
乙杯流の秘儀、快楽線。押せば淫らの泉湧くと言われる快楽線を押された男の、幸せないきっぷりだ。
「ざけんな!! 」
もう一人の男が、隠し持っていたゴムの棍棒で殴りかかる。きっとこれで抵抗する被害者を襲うつもりだったに違いない。榊さんに攻撃できなかったのは、彼女に隙が無かったからだ。
本人は僕の不意をついたつもりだろうけど、甘い甘い。
おっぱいの揺れをコンマで見切れる僕にとって、欠伸が出るような代物だ。
「らめぇ」
ぴん、と指先で奴の胸をはじくと、目と鼻と口から汁を出しながら、男が足をがくがくもつれさせる。それでも立っているのは、頑張った方だろう。だからちょっとしたご褒美。
「ぶひぃぃぃぃっ! 」
軽く乳首をひねっただけで、簡単に達してしまう男。横倒れになったその股間が、じゅくじゅくと染みていくのが見えた。
容赦しないぞ!!
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
それから三人でお茶を飲んでいる。
あいつらまだやってるのかな、と神楽さんが言うので、多分、と答える。
「すっきりするまでやるんじゃないの? そしたらもうずっと終らないかもだけれど」
笑い声がカフェーのテーブルに溢れた。
始めのうちは、まだ震えが止まらなかった神楽さんだけれど、一緒に温かい飲み物を飲むうちに、次第に気持ちがほぐれてきたみたいだ。榊さんもほっとした顔をしている。誰だってあんなことされれば、緊張して当然だ。
「ねえ、ジョルジュ、改めてありがとう」
感謝に満ちた眼差しで、神楽さんが僕に微笑んだ。
「もしよかったらさ、ここのお茶代払うよ! 他にも何でも言ってくれ! 私ができることだったら、なんだってするから! な、榊? 」
「うん」
思いもかけない、二人からの提案に、僕は思わず絶句して、それから首を横に振った。
「やめておくよ」
「え? 」
未練がましい僕の断り方に、不審を抱いて神楽さんが聞き返す。
「何でだよ、ジョルジュ――」
「だって、僕の願いは、君達には大きすぎるよ。特に、愛し合ってる二人には、さ……」
思わず口をついてしまった自分の言葉の重さに気づき、僕は慌てて言い訳する。
「あ、いや、冗談だよ、冗談! 気にしないで!! ここのお茶代で充分だよ。ごめんね、変なこと言って!! 」
けれどそんな僕の言葉を、神楽は片手で制して、なあんだ、分かっちゃってたのか、と言った。
「私達ってさあ、そんなにつきあってるみたいに、見える? 」
「いや、学校では別に――。ただ、僕は、ひょんなことで、ラブホテルに入っていく二人を見ちゃって――。あ、でも、誰にも言ってないよ! 本当に!! 」
僕の言葉に、榊さんが真っ赤になって固まった。神楽さんも頬を赤く染めているけれど、軽くため息をついただけで、僕に笑いかけて見せた。
「それじゃあさ、ジョルジュは、私達の弱みを握っているわけだ」
「違うよ! 愛し合っていることが、弱みのわけがない! 」
思わず声を大きくして言うと、神楽さんは、優しいねジョルジュは、と言った。
「普通だったら、これは弱みだよ。女同士でラブホテルなんてさ。世間ではいけないことだと言われてるんだから……」
「いけないことで、いいおっぱいなんか生まれないよ!! 」
思わず力いっぱい言ってしまって、は、と動きが止まった。まるで誘導されているみたいに、自分の思いをさらけてしまう。それは僕がおっぱいを心から愛しているから? それとも尋問役が、神楽さんだったから?
「――ねえ、ジョルジュ。よかったら私達に話してくれないかな。私達は本当に感謝しているんだよ。出来る事なら――、いや、きっとジョルジュの願いは私達にしか叶えられないもののような気がするから、教えて欲しいんだ」
静かな声で、榊さんが言った。落ち着いた声。穏やかな声。だから僕は、勇気を出していってみた。
「実は、二人の――。
おっぱいを見せて欲しいんだ」
僕の言葉に、さすがに驚いた顔を隠せない二人。そこに戸惑いはあったけれど、嫌悪は無かったから僕はほっとした。
「なんで? 」
「それは……。僕はおっぱいが、好きだからさ」
胸を張って僕は告白する。どれだけおっぱいがすばらしいかを、とうとうと説く。僕の家業まで明かして。その熱の入った言葉に、神楽さんが感心したように、すげえなあ、と言った。
「だからあんなことが出来たのか――。世の中って広いなあ」
それから神楽さんは少し黙って、榊さんに目配せをする。え? と驚いたような顔をした榊さんは、決心を決めて、うん、とうなづいた。
「実はさ、この後、榊と一緒に、ホテル行こうと思ってたんだ」
突然の告白に、僕はぎょっとする。それと同時に少し寂しくなる。なんだか自分だけ仲間外れにされたみたいな気がして。ところがその後神楽さんが出した提案に、僕は今までに無いくらい驚いてしまった!
「ジョルジュも一緒に、どう? 」
「えええっ!? 」
「ご、ごかいするなよ!? さっきの連中が、復讐に襲ってきたら困るだろ? だから用心棒が欲しいだけなんだよ。それだけ――。
勿論、変なことしようとしたら、叩き出すけど……」
「え? でも――。榊さんは――」
「私は神楽がいいなら、いいよ」
榊さんは僕ににっこり笑いかける。
ええ〜〜〜〜〜〜〜?
ってことは、もしかして、この後、二人から――。
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
「恥ずかしいな、なんか」
頬を赤く染めて、神楽さんが言う。
ホテルの部屋の中、僕の目の前に、大きなおっぱいが二つ並んでいる。片方が象牙色のおっぱいで、もう片方がシルクのようなおっぱい。下半身は、薄い下着一枚だ。
神楽さんのおっぱいは、前にも言ったと思うけれど、上品な象牙色をしている。片や榊さんのおっぱいはシルクのようにきめ細やかな白いおっぱいだ。神楽さんより乳輪がくっきりしていて、乳首が一回り大きい。
「一杯いじるから、こんなに形はっきりしちゃったんだね」
そうっと僕がおっぱいに話し掛けると、榊さんの身体が、ひく、と痙攣した。
「ねえ」
「な、何? 」
喉に何か絡んだような口調で、神楽さんが答える。
「触って見せてくれないかな? 二人で。僕は触れられないから」
「い、いいよ――。その代わり、少し、キスさせて……」
僕がこくんとうなづくと、神楽さんは我慢できないみたいに榊さんの唇に吸い付いた。
神楽さんのおっぱいが、たゆん、ってゆれる。
「んむ―。ん、ん」
「はあむ、はむ。んちゅ……」
顎が動くたびに、二人のおっぱいがひくん、ひくんと揺れる。やがて我慢できなくなったのか、榊さんの手のひらが、神楽さんのおっぱいに触れた。
その揉み方は、人にみせつけるみたいなくなくなとした揉みこみ。ショー的な揉み方だから、気持ちよさとはあまり繋がりはしない。それでも榊さんは時折神楽さんの乳首を弾いて、刺激を与えるのを忘れない。
「アン」
鼻にかかった声を出す神楽さん。そしてはしたない声を出してしまった自分に顔を赤らめて、そっと僕の顔を見て。
「ふふふ、声、でちゃった」
「ほら、もっとジョルジュによく見てもらおう」
榊さんが言って、そっと神楽さんの後ろに回りこんだ。榊さんの笑顔はとてもいやらしい。まるで彼女のおっぱいみたいに。
「ええ? は、はずかしいよお――」
そう言いながら神楽さんは抵抗しない。そのたわわなおっぱいを、興奮と緊張にひくひく揺らしている。
そっと後ろから手を回して、神楽さんのおっぱいを包み込む榊さん。勃起しきった神楽さんのおっぱいを人差し指と中指で優しくつまんで、薬指と小指で下乳の部分を優しく愛撫する。
「あああ、ああ、はずかし――。はずかしいよぉ」
たり、と神楽さんの口から涎が零れて、彼女は焦って口元をごしごし擦った。
「……見ただろ」
「見てないよ」
「うそ! ジョルジュ、見た!! わ、わたしが、きもちよくて、よだれたらしちゃうの――」
「見てないって」
「うそ! 見た!! み……た……」
きゅ、と捻られた乳首に、神楽が喘ぐ。榊さんはそうやっておっぱいを触りながら、神楽さんの背中に自分のおっぱいを押し付けている。
「私のと、神楽のおっぱい、どっちが柔らかいかな」
「やあ! さ、さかき、そんあこといわないでぇ! 」
「触って比べてもらおうか」
「ええ? 」
「ジョルジュに、触ってもらおうか? 」
僕は思わず唾を飲んだ! 僕に、触ってもらおうかって?
「だ、だめだよ。約束したじゃないか。へんなことしないって――。ここには用心棒として――」
「いいよ、じょるじゅ」
「え? 」
僕が目を丸くしていると、神楽さんはまるで子猫みたいな笑顔で。
「さわっても、いいよ。ジョルジュなら、いい」
と言った。
ああ! 神様!!
そして美しい。
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
そっと神楽さんのおっぱいに触れる。手が微かに震えるのが分かる。そこは神聖にして犯すべからざる聖域だった。ついさっきまでは。
いいの?
その視線は神楽さんにではなく、榊さんに向けたものだ。榊さんは慈母の笑顔を向けて、こくりとうなづいた。ひたり、と触れると。
「あ、はああ」
と、神楽さんが悶えた。
「さ、さわられてるだけで、ぴりぴりするう」
「そうなの? かぐら」
「うん。ひゃ、う! はあ、はあああ」
僕の手のひらが優しく動くたび、神楽さんは今まで見たこと無いくらいの声で喘いだ。
かつて視覚聴覚を失ったヘレン・ケラーは、晩年に美術館に直に触れ、触感でゴッホを楽しませてもらったと聞く。彼女の指はどんなに敏感になったろう。荒削りの魂の叫びを、どうやって味わおうとしただろう!
今や僕は、その時のヘレンと同じくらい、慎重に彼女のおっぱいに触れている。だってそれは、造形の神の与えたもうた美、そのものだったからだ。
つん、と香る煽情的なにおい。見れば榊さんの指は、神楽さんのあそこの部分にすでに伸びていた。
「やあ! 一緒に、いじんないでえ。こんなの、だめだから、いじん……。ひゃあん! 」
もうすっかり愛液で濡れた下着。こんなんじゃ履いて帰れないよな、と思っていたら、榊さんが。
「大丈夫。替えの下着は用意してあるから」
と囁いた。いつも神楽さんはこうなっちゃうんだって。
「ば、ばか、さかきい。よけいなこと、いうなよぉ! 」
そんな神楽の言葉には答えないで、榊さんはそっと指先を擦り合わせた。そこは女の子の、とても敏感な部分のあるところ。
「やあ! や、そんなにふるふるしないでえ。じょるじゅも、ら、ぁめえ、そんな、もみもみぃぃ」
僕は榊さんの呼吸に合わせて、神楽さんの胸元をじっくり堪能する。榊さんもそれに合わせて、神楽さんを指で犯した。
「な、舐めてもいいかな」
僕が神楽さんに尋ねると、一瞬彼女は正気に戻って、それから僕の目を見て。
「す――好きにしろよ! 」
とそっぽを向いた。
そっとおっぱいに口付けをする。唇で味わう、舌で味わう、歯で味わう。ちゅ、っちゅ、と言う音と、くちゅくちゅどこかで粘膜が擦れる音とが、優しいハーモニーを奏でる。
「あああ、もう、やめ、上も下も、いっぱい、いっぱいだよぉ……。こんなの、こんあ――。
あー、ああ、あぁぁぁ!! 」
一際高い声で神楽さんが泣くと、くたくた、と僕の方に倒れこんできた。おっぱいに顔を埋めていた僕は、思わず神楽さんを抱きとめる。
心地よい体重の重みと、神楽さんの濃い体臭、それから押し付けられた。
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
次の日学校で見かけた二人は、昨日のことなんて知らないよって顔で、他の友達と体育祭の話なんかをしている。楽しそうな神楽さんの笑顔を見て、僕はなんだか分かったような気がした。
そうか。
榊さんの件は、一つの例に過ぎないんだ。
榊さんと恋人同士になったのは、確かに今の神楽さんのおっぱいをよくしたきっかけなのかもしれない。でもきっとそれだけじゃないんだ、神楽さんのおっぱいの幸せは。
一年生のときは、神楽さんはあまり周囲に溶け込めてなかった気がする。けれどクラス替えの後、神楽さんは榊さんをきっかけに、新しいクラスメイトの輪に混じることができるようになったのだ。
正直に言えば昨日、本当に一瞬だけ、封じられた闇の秘法を使ってしまおうかなんて思ったんだ。おっぱいの快楽に従わせて、相手を奴隷化する、禁断の秘儀を。
でもそんなものでは、やっぱり二人の幸せなおっぱいは保てないものね。禁断の力を持つ者は、その使い方にはあくまで慎重にならないと。
安易な力に流される物は、その力によって滅ぶのだ。
それに悩んで苦しんで、そうやって生きるって事は、おっぱいのよさとはまた別の妙味があるものなんだなあ。切なさと愛しさは、紙一重なんだよ、きっと。
僕が自分の席についてそんなことを考えていると、榊さんが僕に気づいて、「おはよう」と言ってくれた。次々と挨拶してくれる、その友達。
「おはよう」
「おひゃー!」
「おはようさん」
「ジョルジュさん、おはようございます」
そして。
「おはよう、ジョルジュ」
神楽さんのはにかんだ笑顔に、僕は力強くうなづいて。
「おはよう」と言った。
この笑顔に替えられるものが、他にあるだろうか?
やがて僕の視線に気がついた神楽さんは、赤面して胸元で腕を組み。
「ど、どこ見てんだよ! バカ!! 」
と叫ぶ。きょとんとした友人達の中で、榊さんだけがにっこりと微笑んだ。
そうだよね、仕方ないじゃないか!
だって、僕は長岡! ジョルジュ長岡!!
好きなものはおっぱい。何をおいてもおっぱい。
とても好きさ!
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
柔らかくて、張りがあって、かっこいいおっぱい。
男と、そして女の夢がつまった。
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
君の笑顔は。
その次にくらいに大好き。
(了