「ふぅ〜〜」
小さな肩からバッグを下ろし一息吐く。もっともバッグの中は買ったばかりの下着が入ってるだけだ。
制服を脱ぐと、スポーツタイプのブラに包まれたまだ薄い“オッパイ”と呼ぶのははばかられる幼い胸が露になる。
同級生の誰と比べても、当たり前だが明らかに小さい胸を見て、
「やっぱり子供ぽっいなぁ……ワタシ……」
ちよの身体の作りは胸に限らず、これも当然だがクラスの誰より小さい、いや幼い。
今日買ってきたものは少しだけ密かな悩みを解消してくれそうだ。
「ワタシももう高校生なんだし少しくらいは……」
色気があっていいと思う。コドモ高校生でも。ちよはいそいそとバックからおそろいのブラとショーツを取り出す。
色は薄いイエロー、智はブラックを薦めてくれたが、
『ちよすけは制服着てなきゃ小学生にしか見えないんだから、脱いだらスゴイんだぜ!て、とこ見せなきゃ』
見せるって誰に?流石にそれは恥ずかしい。それに大体から智は、
『オマエはまず鏡を見て自分の心配しとけ!!』
暦にピシャリと怒られていた。
スポーツブラを外すと、ちよのささやかな胸のふくらみが外気に晒される。
コンプレックスの源を早く隠したいのか、素早く買って来たばかりの新しいブラを付けた。
スカートも脱ぎ、これまた子供っぽいプリントのあるショーツを足から抜き取る。
「………」
下半身を目にすると、さらに深いコンプレックスに襲われる。胸はささやかではあるが成長しているが、でも“女の子”のほうは……。
ちよのスリットはタテ線一本、そして毛がなかった。
「はぁ〜〜」
最近は着替えるたびにため息が洩れる。年相応と言えなくもないが、周りが正真正銘の高校生だけだと、
……こんなの榊さんでも相談できないよ……
下の毛はどうやって生えるのかとは、いくら榊にでも聞けない。諦めてショーツを履く。
「う〜〜〜〜〜〜ん」
鏡に映る姿はちよの想像していた大人の女性ではなかったが十分かわいい。
「よし♪ 胸はまだまだ成長期、すぐ大きくなるよね」
言い訳がましい事を言いながら、一つ、一つチェックするように自分の格好に目を走らせる。
どうもショーツのカットがハイレグ気味だ。少し喰い込んでいる。水着のお尻を直すときのように下着に指を差し込んだ。
“ピクンッ”
「!?」
一瞬なにかを感じ、差し込んでいた指先を慌てて引っ込める。
……な、なに……いまの……
こわごわとショーツの中を覗いて見るが、なんともない。そ〜〜とショーツの中に手を入れてみる。
“ピクンッ”
また来た。いままで感じた事のない自分の身体のサインにちよは怖くなった。
ちよは保健体育も苦手とはしないが、勉強と実体験はまったくの別物である。ちよには身体がなにを訴えてるのかわからない。
……でもなにか気持ちよかっ……!?……
そこまで考えてハッとする。優しくて深い瞳。忠吉さんがジ――と見てる。
「お、お風呂入って来よっと」
ちよはわざわざ口に出すと、忠吉さんの視線から逃げるようにパタパタと音を立てて部屋を出た。
“ザバ〜〜アァ”
流し湯をした後、ゆっくりと小さな身体を浴槽に浸す。温かさがすみずみまで満たしていく至福の時間。
いつもならお湯に溶けるように身を委ねることが出来る。
でもいまは、湯船の中から頼りない肩をチョコンと出し思案中だ。“悩んでます”と顔には出ている。
……さっきの…なんだったのかな?……
なにかはわからないがスゴく恥ずかしいことのような気がする。
「うぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん」
ひとしきり考えたが納得する答えは出そうにない。のぼせてきた所為もあり、諦めて小さな身体を洗う為に浴槽を出る。
椅子にお尻を下ろして石鹸を泡立てる。まずは左腕から、右腕、左足、右足、順番に洗っていく。
スポンジがささやかな胸の頂にふれたとき、
“ピクンッ”
ちよを悩ませている感覚が背筋を走った。
……え!?…い、いまの…む、胸でも……
慌てて胸を見ると微かに淡い桜色の乳首が起立している。
いままでにも乳首が立ったことはあるが、それは寒かったり服が擦れたりしたときだけだ。でもいまは身体がなにかを訴えてる。
起立した乳首をどうしたらいいかわからず見つめていると、触れてないはずの右の乳首が……
“ぷくっ……”
ゆっくりとふくらんでいく。自分の身体の変化をつぶさに見せられて、ちよはなにか妙な気持ちになる。
股の辺りがなんだかムズムズしてきた。
ちよはすごくイケナイことをしてるような気がして、振り払うように姿見に目を移す。
「!?」
そこには切ない顔をした、いままで会ったことのない自分がいた。
姿見の中のちよは意志を持ったように勝手に肉付きの薄く細い足を開いていく。
目を逸らしたいはずなのに、鏡に映った自分の股間から目が離せない。
秘唇はお湯に浸かったからか、それとも興奮しているからなのか、可愛く少しほころんでいた。
「あ、ああ……」
指先が魅入られたように秘裂に伸びる。ちよは切ない声を出すだけで止めることは出来ない。
ほころびはじめた秘裂をすぅ―ッとなぞりあげる。
「ん……」
指先がそのまま秘裂を割り開くと、入り口はピクピクとひくつき透明な涙を流している。
おっかなびっくりちよは中指を割れ目に食い込ませた。
オナニーなど一度もしたことがないのに、どうすればいいのかはオンナの本能が教えてくれる。
ピンクの粘膜の奥にまで入れるのは怖いのか、濡れた指先を無毛の割れ目に沈み込ませるが、入り口の浅い部分を控えめに
掻きまわすだけだ。
そ れでもオナニー初心者のちよには味わったことのない感覚が襲ってきた。
「んぅッ」
初々しい喘ぎ声が美浜家の湯殿に響く。
「あぁッ…んあッ……」
経験したことのない感覚に翻弄される少女は“もっともっと”とねだる指を抑えることができない。
“くちゅくちゅ”
まるで誰かにに聞かせるようにわざと音を立てて掻きまわす。
貪欲な指は可憐な秘裂だけでは飽き足らずに、震えている乳首にも食指をのばす。
“きゅッ”
乳首を摘むと秘裂とは違う、痛みにも似た感覚が先っぽからじんじん身体中に伝わっていった。
「あ…んふッ…うぅンッ…グスッ……んンッ…あぁッ………」
ちよは泣きながら乳首を摘み、秘裂をまさぐっていた。本当はこんなことイヤなのに、奔放な指はまったく言う事を聞いてくれない。
すると、
「ひんッ」
指は嘘を吐くなと抗議するように、脅える処女の真珠をすりあげた。
背筋を走り抜ける快感に可愛いお尻が浮き上がり、椅子から転げ落ちそうになる。一瞬、パチパチと電気が閃いた。
強すぎる快楽パルスに指を引っ込めたが、好奇心と気持ち良さには勝てずに慎重に真珠に触れる。
“ちょんッ”
「んあッ!?」
やはり強すぎる刺激にお尻が跳ねるが、その刺激すら快感なのか流れる蜜を塗り真珠を嬲る。
「ン…ふぁッ……くッ…あはッ……」
指を“くちゅくちゅ”と動かし、昇っていく感覚とともに深いところからなにかがやって来る。
その感覚に操られるように、ちよの指は真珠をひねりあげた。
「はひッ…ひッ…んあぁッ………ぅああッ……あ!?……ああッ………ふぁッ!!」
“ぺちゃん”
ぎりぎり椅子に乗っていたお尻が快楽に震え、蜜でできた水溜りに放り出される。
床の冷たさが伝わったのか、それとも緊張が切れたのか
“チョロチョロ”
股の部分から愛液とは違う生温かい黄色い放物線が描かれる。
「う…うううッ…グスッ…ううッ……」
少女は大人に一歩近づいたのだが、オモラシをしてしまったコドモ高校生にその自覚はなかった。
終わり